床下空間は以前は基礎に換気口を設け、外と繋がっている構造になっているのが普通でした。
床下は外という認識であり、断熱材は1階床面に敷設する、床断熱工法という工法を採用します。
一方、《そよ風》のような空気集熱式ソーラーシステムを採用する場合には、床下に太陽熱で温められた空気を送り、その空気と熱を床面に吹き出し口を設けるため、床下空間は室内空間とつながる構造になっています。
基礎換気口は設けず床下は外に対して閉ざされた空間になります。
このような場合には基礎外周部に断熱材を敷設する、基礎断熱工法という施工法を採用します。
基礎断熱工法は、床断熱工法に比べて断熱気密性能を確保しやすく、最近では基礎断熱工法が主流になっています。
また、基礎断熱工法を採用することで床下空間を空調に活用するケースも増えてきています。
《そよ風》のような空気集熱式ソーラーシステムがその先駆けですが、最近では、床下に市販の壁掛けエアコンを設置し暖冷気を流す床下エアコンなども事例が増えています。
このような基礎断熱工法を採用し、床下空間を空調に利用したり、換気口を床上に設ける場合など、床下と床上が空間的に繋がっている場合、難しくなるのが防蟻対策です。
なぜなら、防蟻剤を散布して床下に敷いている土台を守ることができないからです。
通常の防蟻剤は、ネオニコチロイド系(合成殺虫剤)の薬剤であり、人が経口及び吸入すると中毒症状を発生する恐れがあります。
そのため、床下空間と床上が繋がっている構造の建物においては、ネオニコチロイド系の防蟻剤を床下に散布することはできません。
しかし、そのまま防蟻について何も対処せずに放置しておくことは好ましくありません。
私達は、そのような危険性を伴わない防蟻処理方法を探していましたが、ようやく見つけました。
それがボロンdeガード工法による防蟻処理です。
ボロンdeガード工法はホウ酸を主原料とした防蟻処理です。
ボロンdeガード®工法は天然鉱物のホウ酸塩の一種で成り立っています。
ホウ酸は人間を始めペット等の哺乳動物、植物には微量の必須元素で、万が一にも摂り過ぎた場合、体外に排出することができ、重篤な副作用も起こしません。
また、ホウ酸は透明無臭で空気中に揮発もしない安心安全、シックハウス症候群も起こさない、人・環境にやさしい自然素材です。
そして、鉱物由来のため、効果は水(雨)分で流れ出ない限り恒常的に作用し続け、大切なおうちを守るバリアを長期間維持します。
これは、従来の合成殺虫剤のシロアリ対策が、5年毎に施工し続ける必要があるのに比べて、一度の施工処理で済むというメリットになっています。
ボロンdeガード工法による工事
新築時
ボロンdeガード工法において、最も費用対効果が高いのは、新築時に施工することです。
その工事ですが、主にはホウ酸を含む原料を高濃度水溶液にして、噴射や塗布する手法でホウ酸を木部に含ませます。
ただ、建物において、木材を水溶液に塗布する方法では、十分行き渡らない場合があります。
その場合には、粉状のものを噴射して隅々まで処理する方法(ダスティング工法)や、固形状のもの(ボレイトスティック®)をあらかじめ木部内に施し、雨や湿気の水分量に応じ滲みださせる工法など、建物の部位に合わせて最適な方法で施工します。
既にお住まいの住宅の場合
既存住宅のシロアリ対策は、まずは外回りや床下などのチェックを行います。そこでシロアリの被害が確認されなければ、ホウ酸水溶液による防腐防蟻の施工作業を行います。
シロアリの被害が発見された場合には、まず駆除をしてから、防腐防蟻の施工作業を行います。
シロアリ対策ご相談フォーム
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