某県の建築家から、ご自宅のOMソーラーの修理依頼と同時にそよ風2化をする工事を依頼されました。
OMソーラーのそよ風2化について、詳しく知りたい方は、以前書いたこちらのブログをご覧ください。
一言でいうと、これを
こうすることで、
冬のソーラーの効力はそのままで、夏の暑さを和らげる働きをさせるように改造します。
前回、そよ風2化のブログ記事を書いてから、沢山のお問い合わせをいただきました。
「夏暑いのをなんとかしてほしい」とのことで、中村さんからは、「そよ風2化のような改善ができるなら、是非やってみたい」ということで、今回の工事に相成りました。
築20年の物件です。都心にありながら、横を小川が流れており、生い茂った庭の木が歳月を感じさせる素敵な住宅でした。
ロフトを上がると、OMソーラーのT型ハンドリングが鎮座していました。
お湯採りと補助暖房ができるデュアルコイルが内蔵されています。
制御盤は、TC-1MK2。1998年から2000年頃に出荷されていたモデルで、制御盤を見れば竣工した年代がわかります。ライトが点灯しているものの、ボタンが利かなくなっていたほか、長年の使用でボタン部分のエンボスシートが割れてなくなってしまっていました。お施主様によると、先日の雷があってから動かなくなったとのことでした。
最初に、故障しているファンボックスを交換します(写真の赤線部分のパーツ)。
(株)OMソーラーさんが、T型ハンドリングのメンテナンス(故障修理の受付)を終了した2016年からは、このファンボックスの交換修理品の支給は、弊社が直接支給させていただいています。
最近では、認知度も上がって、多くの工務店やお施主様から、こうしたファンボックスやダンパーボックス、制御盤について、修理代替品を依頼されるようになってきました。
ファンボックスの交換には、まず内蔵されているコイルを接続している配管をパイプカッターで切断します。
切断したコイルは廃棄するのではなく、交換品のファンボックスに戻して、再利用します。
コイルの中は、循環水が含まれており、気をつけないと交換時に漏れて床を汚してしまうので、予め可能な限り水抜きをしておきます。
コイルを新しい交換品のファンボックスに組み込み、元の場所に仮置きして戻したところです。
このあと、このファンボックスを入口側と出口側にある、ダンパーボックスと接続します。
ファンボックスにダンパーボックスをつなぐのは、ネジ位置が手が届きにくいところにあるものもあるため、無理な体勢を強いられることもあり、なかなかの難作業です。
今回は、工務店の大工さんにお願いしました。
ファンボックスの交換が終了したところで、次は、夏排気のダクトの経路を変更します。
夏排気のためのダクトは、通常のOMソーラーでは、外壁から外に出しています。
今回、そよ風2仕様に変更するためには、夏排気用のダクトの先を、屋根から空気を取り込むための棟ダクトにつなぎかえる必要があります。
こちらのダクト経路変更工事も、工務店の大工さんに、依頼しました。
ダクト工事と平行して、私たちは、制御盤の交換工事を行いました。
制御盤は、OMソーラー用のTC-1から、そよ風2用のTC-7Bに変更します。
センサー等はどちらの制御盤も同じ製品を使うのですが、配線方法が違うので、繋ぎ変えなどの改造を行う必要があります。
制御盤のコントロールユニットが設置してある1階廊下の配線の繋ぎ変え
制御盤パワーユニットが設置している、小屋裏の配線の繋ぎ変え、あとは、制御盤をセットしなおして修理完了です。
これからは冬の時期なので、この改造の効果が現れるのは来年夏まで待たないといけませんが、中村さんからは、「治って良かった。どのくらい効果があるのか楽しみです」とおっしゃっていただきました。
環境創機では、古いOMソーラーの機械の修理を行っております。
製品の交換品の支給の他、出張修理も承っております。
また、今回のように、OMソーラーの夏の暑さを改善する、そよ風2化についても、変更工事を承っております。
なお、環境創機に修理を依頼する場合には、弊社の判断と責任において、修理をさせていただくことをご了承ください。
また、旧トモス株式会社ならびに環境創機株式会社が(株)OMソーラー協会並びにOM計画(株)(現OMソーラー株式会社)に販売した製品について、弊社が受注した修理の内容の情報については、OMソーラー株式会社との「製品等に関するアフターサービス協定書」に基づき、OMソーラー株式会社に提供させていただきます。
お気軽にお問い合わせいただきたいと思います。
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