《そよ風2》の構造

《そよ風2》の機能を説明すると、その仕組みに興味を持った人からは、「《そよ風2》で風の流れをコントロールするって、どうやってるの?」「ファンを逆回転させているの?」
などと聞かれることがあります。
そこで、今回は、《そよ風2》の本体ユニットの構造について説明します。

《そよ風2》がどのようなものか知らない方は、最初に、こちらを読んでいただき、仕組みを理解してから、この記事を読んでいただければと思います。

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環境創機の本社に実物作動モデルという上部をアクリル板にして、内部構造が透けて見えるモデルを展示しています。
《そよ風》セミナーに参加された方はご覧になったことがあると思いますが、その実物作動モデルの写真で、解説します。
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《そよ風2》ユニットは、ファンとダンパーの組み合わせでできています。
ファンはシロッコファン、ダンパーにはダンパーモーターというものがついていて、電気的に制御できるようになっています。
シロッコファンというのは、遠心力で風を送るファンで、横から取り入れて90度曲げて吹き出す特徴を持っています。
なので、写真で見ると、《そよ風2》は、右から空気を吸い込んで、上に吹き出すという構造になっています。

この、ファンの前後にダンパーと呼ばれる、流路切り替えの板がついています。
入口と出口をそれぞれ別の流路を選択することができるようになっています。
一つのファンを、複数のダンパーを使って流路を切り替えて利用するというのは、空気集熱式ソーラー以外にはあまり見かけることがない、とてもユニークな特徴です。

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室内側と見比べながら構造を見ていただきたいと思います。

話を入口と出口ということに戻しますと、入口側の組み合わせ2×出口側の組み合わせ2=4通りの流れをコントロールできるということになります。
まずは、動画で、ダンパーの切り替わりを御覧ください。
入口側は、棟(集熱側)を開き、逆に室内リターン口を閉じる動きをしています。
出口側は、棟(集熱側)を閉じ、床下へと送る取入ダクト側を開ける動きをしています。
丁度、夏の排気運転のポジションから、集熱取入運転のポジションへとダンパーが切り替わっているのがわかります。

ソーラー集熱・涼風取入運転

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入口側⇒棟側(ソーラー集熱部) 出口側⇒床下(取入ダクト)
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夏排気運転

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入口側⇒室内(リターン口)   出口側⇒棟側(ソーラー集熱部)
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循環運転

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入口側⇒室内(リターン口)   出口側⇒床下(取入ダクト)
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夜間 運転停止

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入口側⇒棟側(ソーラー集熱部) 出口側⇒棟側(ソーラー集熱部)
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ダンパーを動かすことで、風の流れを切り替え、空気集熱の各運転モードの機能を実現させていることがお分かりになったと思います。
また、お湯採りバージョンでは、この本体の内部に熱交換コイルを組み込むことで実現しています。
お湯採りバージョンも機会を見て紹介致します。

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