《そよ風R》プロジェクト
《そよ風R》プロジェクトは、《そよ風》をもっと簡単に、もっと効率よく働かせるためのリニューアルするプロジェクトです。
《そよ風R》プロジェクトでは、以下の6つのリニューアルポイントを中心に《そよ風》の集熱の仕様を従来から大胆に変更します。
ポイント1 集熱チャンバーを使わない集熱方法
ポイント2 集熱効率を上げる新採熱板
ポイント3 縦ハゼ葺き用のガラス抑え金物
ポイント4 ソーラー集熱パネルが選択可能
ポイント5 新制御盤 TC-10
ポイント6 木製床吹出口
リニューアルポイント1 集熱チャンバーを使わない集熱方法
《そよ風R》プロジェクトの最大の特徴は、《そよ風》の集熱チャンバーを使わない集熱方法を確立したことです。
集熱チャンバーは、別名棟ダクトと称され、空気集熱式ソーラーの最初期からあった特徴的な構成部材です。
最初期の空気集熱式ソーラーでは、集熱チャンバーは、屋根の下の小屋裏空間に半月型のダクトを設けて集熱屋根とは、別途150Φの穴を開けてスリーブダクトでつなぐ工法でした。
屋根の上で150Φの穴を開ける作業は手間がかかり、省力化が課題になっていました。
《そよ風》では、集熱チャンバーを棟越しに北側の屋根上に設けることで、スリーブダクトのための穴あけする手間を省く方法を採用しました。
しかしながら、棟周りが複雑な収まりになることが課題となっていました。
集熱チャンバーを設置する目的は、屋根全体から均等に空気を吸い込むために、適切な断面積をもった一気通貫のダクトが必要であるとの考えによるものでした。
しかしながら、集熱チャンバーに入った集熱空気は、集熱チャンバーから吸熱あるいは放熱されることで、室内に取り込まれるまでの間に低下する弊害があることがわかってきました。
環境創機では、各レーンの空気流れが均等であれば、必ずしも集熱チャンバーを設けなくても良いのではとの考えから、温度差の解消方法を研究してきました。
その結果、集熱チャンバーを設けなくても、採熱板を利用することで、各レーンの集熱量差が解消されることがわかりました。
《そよ風R》では、集熱チャンバーを無くすことで、施工手間を省力化し、かつ屋根集熱面からで得られた集熱空気を冷やすことなく取り込むことができるようにします。
これまで屋根面棟周りには、集熱チャンバーの厚みで段差ができていましたが、新方式では段差を無くし、すっきりと収めることができます。
リニューアルポイント2 集熱効率を上げる新採熱板
採熱板は、太陽熱で熱せられた屋根板金から空気に効率良く熱を伝えるための仕組みです。
空気に効率よく熱が伝わることで、屋根板金の過熱による膨張(ゆるみや音鳴りなどの弊害が)を防ぐ副次的な効果もあります。
こうした利点を元に、これまで採熱板は、ガラス無し集熱面にのみ主に使われていましたが、新たにガラス集熱面でも標準的に採用します。
また、これまで、踏み抜き防止のために、瓦棒葺きや縦ハゼ葺きにおいて、中央に幅40mmの踏み抜き防止桟を設けていました。
新採熱板では、採熱板の厚さを30mmに確保することで、中央の芯木を無くすことができました。
これにより、集熱面積を従来より、15%増やし、集熱効果を更に高めることができます。
集熱実験場での実験結果においては、従来のガラス集熱方式に比べて、ガラス+新採熱板は、集熱効率が137%にアップする実験結果が得られています。
リニューアルポイント3 縦ハゼ葺き用のガラス抑え金物
ガラス集熱面はこれまで瓦棒葺が前提でした。
新たに、縦ハゼ葺き用のガラス抑え金物が登場します。
縦ハゼガラス抑え金物により、屋根にまったく穴を開けることなく、ガラスを取り付けることが可能になります。
リニューアルポイント4 ソーラー集熱パネルが選択可能
これまでのガラス集熱面に新たに集熱パネルが選択できるようになります。
新しい集熱パネルは、ダクトが下面に備えられていることにより、従来より施工が簡易になっています。
集熱実験場での実験結果においては、従来のガラス集熱方式に比べて、ソーラー集熱パネルは、集熱効率が117%にアップする実験結果が得られています。
リニューアルポイント5 新制御盤 TC-10
制御盤が新しくTC-10に変わります。
新しい制御盤は、スイッチの数を見直し、簡素化しました。
また、LCDキャラクタディスプレイを採用し、4つの温度を一度に見ることができます。
また、無線LANを搭載して、そよカルクサーバーに接続することで、環境創機と情報を共有して故障や不具合の早期発見や、インターネットウェブブラウザを通じて動作状況のチェックを行えるほか、インターネット上でリアルタイムの作動状況を公開することができます。
お使いのPCやスマホから動作状況を閲覧したり、設定を行うことができます。
リニューアルポイント6 木製床吹出口
新しく木製の床吹出口を発売いたします。
また、床を貼った後に穴を開けて設置ができるための取付金具も同時に発売いたします。
それぞれの製品の発売時期については、現在調整中です。
個々に準備が整い次第、順次ご案内させていただきます。
モニター利用については、環境創機までご相談ください。