制御盤についての説明資料その2 なぜ、拡張設定という機能があるのか?

なぜ、拡張設定という機能があるのか?

こちらについては、3つの理由があります。

1.異常動作を無くすため。
2.過去のすべてのソーラーシステムに対応するため。
3.思いもよらない使い方に対応できるようにするため。

1.異常動作を無くすため。

異常動作というのは、通常想定されていないような動きをハンドリングがしてしまうことをいいます。
例えばですが、「夕方になると、取入運転の動作と停止の動作を繰り返していつまでも、ダンパーが動き続ける」や、「ハンドリングの終わり際に、大きなバタンバタンという音が生じる」といった現象が挙げられます。
共に、現行のそよ風では見られず、OMソーラーハンドリングで起こる現象です。
たとえば、この、「夕方になると、取入運転の動作と停止の動作を繰り返していつまでも、ダンパーが動き続ける」という異常動作現象が、与次郎ヶ浜のモデルハウス(TC-1+T型ハンドリング)で今も見られることに気づかれた方はいますでしょうか?
また、それが何故見られるのか?どうしたら解消できるのか考えた方はいらっしゃいますか?
解決方法はいくつかありますが、その一つに、制御を調整して、「取入運転の開始のときの棟温度と、停止のときの棟温度との差温を広げる」というものがあります。すべての現場では必要ありませんが、そうした現象が起こったことがあとから判明したときに、調整機能がなければ、放置されたままですが、調整できれば、解決することができます。
「ハンドリングの終わり際に、大きなバタンバタンという音が生じる」については、ダンパー板が締まりきらないうちに、ファンが回ってしまうことで、ダンパー板が煽られて、バタバタと音を立てる現象です。
ダンパーモーターの動作中の停止時間(ファン遅延)を40秒から、50秒、60秒と長くすることができれば、ダンパー板が確実に停止した段階で、ファンを回すことができます。
他にも、「あまり高い温度にならないから、低いうちから集熱を開始したい」とか、現場に合わせた調整ができるようにすることで、施主がストレスなくソーラーシステムを楽しめるようにすることを担保するのが、拡張設定の役割です。

2.過去のすべてのソーラーシステムに対応するため。

1.異常動作を無くすため。とも理由がかぶるところもありますが、過去は様々な実験的な試みがされていて、それらに対応した特別な動作を求められることがあります。一例を上げれば、ダクトの途中経路に設けてあるブースターファンで、排気ダクトに設けている場合もあれば、たち下がりにあるケースもあります。換気端子に条件設定をして適切なときに回せるようにするのですが、事前の調査ではほぼわからず、当日現場に行って初めて判明することでもあります。なので、現場にて状況を確認して、調整をする拡張設定の機能をそういった場で使います。
また、そよ風1では、過去、ファンの設定を4速に制限するなどの処置をしたマイコンチップを配布するなどの対応をした経緯がありますが、そのようなことも、拡張設定にて対応したかった理由です。

3.思いもよらない使い方に対応できるようにするため。